2009年1月4日 インドネシア・ニューギニア島地震による津波

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地震・津波概況(09.01.04 16:15更新)


 

1月4日日本時間の4日午前4時44分ごろ、
ニューギニア付近を震源とするマグニチュード7.5
の大きな地震がありました。余震活動が活発であり、
約4時間後にM7.3の地震も発生しました。
この地域では太平洋プレートがオーストラリアプレートの下に
潜り込んでおり、過去において巨大な地震と津波が発生しております。

現地では強い揺れのために家屋倒壊等が報告され、死傷者が出ているようです。

また、インドネシアの気象庁は、1回目の地震のあと津波のおそれが
あるとして震源付近の沿岸に警戒を呼びかけましたがまもなく
解除し、今のところ現地では津波による被害の情報は
伝えられていません。

一方わが国では、発生当初の気象庁の想定では若干の海面変動は
あるものの、津波の被害の心配はないとしていましたが、

その後津波注意報に切り替えられました。

 

15:45に津波注意報は全て解除されましたが、注意報が出ていた
地域では潮位の変化が続くおそれがあるとして、引き続き注意が
必要とのことです。

 

 Fig.1  震源と日本列島の位置関係

(□はFig.2の表示範囲)

 

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東北大による津波数値解析情報

計算諸元

Governing Equation :Linear Shallow Water Equations
Numerical Scheme : Leap-frog Finite Difference Method (TUNAMI-CODE of Tohoku University)
Spatial Grid Size : linear 2 min.
Bathymetry Data : GEBCO

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津波波源モデル

Case 1 Mw7.6(第一震のみ)

Mo = 2.80 x 10**20 Nm
(XG,YG)=(132.54E, 0.1S)
Fault Length / Width : 73.03 km / 36.52 km
Source Mechanism (Strike, Dip, Slip) = (112, 36, 77)  【Reference :USGS】
Dislocation : 3.5 m

   

Case 2  (a) Mw7.6 (第一震)

Mo = 2.88 x 10**20 Nm
(XG,YG)=(132.57E, 0.12S)
Fault Length / Width : 80 km / 30 km
Source Mechanism (Strike, Dip, Slip) = (112, 36, 77) 【Reference :USGS】
Dislocation : 4.0 m

                                        Fig.2  初期水位分布(case2(a))

Case 2  (b) Mw7.3 (第二震)

Mo = 1.11 x 10**20 Nm
(XG,YG)=(133.19E, 0.42S)
Fault Length / Width : 50 km / 25 km
Source Mechanism (Strike, Dip, Slip) = (104, 29, 76) 【Reference :USGS】
Dislocation : 3.0 m

                                       Fig.3  初期水位分布(case2(b))

 

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波源域付近での解析結果

Case 1

         Fig.4  最大波高分布と沿岸域人口統計データ

 

波源域周辺での伝播状況(QuickTimeムービー)

 

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日本への伝播状況

Case 1

    Fig.5  日本近海を含めた最大波高分布

 

日本近海での伝播計算結果(QuickTimeムービー)

Case 2

case2(a)での計算波形と観測データの比較(PDFファイル,124KB)

case2(a)(b)での津波を重ね合わせた計算波形と観測データの比較(PDFファイル,125KB)